相続した土地が売れない?原因や手放す対処法も解説

相続した土地が売れない?原因や手放す対処法も解説

親族から土地を相続する予定があるものの、「需要が低そうな土地で買い手がつくか不安だ」「もし売れない場合はどう対処すべきか」とお悩みではありませんか。
売却が困難な土地を有効活用せずに放置し続けると、毎年の固定資産税が負担となるだけでなく、災害や老朽化による近隣トラブルなど深刻なリスクを抱えることになります。
本記事では、相続した土地がなかなか売れない主な原因や持ち続けることで生じる問題点、そして安全に手放すための対処法について解説します。
将来の相続に向けた不安を解消し、不要な不動産による負担を未然に防ぎたい方は、ぜひご参考になさってくださいね。

相続した土地がなかなか売れない理由

相続した土地がなかなか売れない理由

相続した土地が売れない背景には、主に立地や形状などの問題があります。
まずは、相続した土地が売れない主な理由について解説します。

立地や周辺環境の課題

駅やバス停から離れた土地は、移動に時間がかかるため、購入を検討する方が限られやすくなります。
スーパーマーケットや病院などの生活施設が遠い場合も、日常の買い物や通院を想像しにくく、暮らしの印象が伝わりにくいでしょう。
そのため、車移動のしやすさや近隣施設までの距離、駐車スペースの有無を整理して示すことが大切です。
また、道路が狭い土地は車の出入りや、工事車両の進入を確認されやすく、建築や活用の計画に影響します。
音やにおいが気になる施設が近い場合もあるため、周辺環境の特徴を先に把握しておくと説明しやすくなります。
市街化調整区域や農地の場合は、建築や転用に制限があるため、売却前に手続きの流れを確認しておきましょう。

旗竿地など特殊な形状

旗竿地とは、道路から細い通路を通って奥の敷地へ入る形の土地を指し、一般的な整形地より建物配置に工夫が求められます。
建物を建てるには、原則として幅4m以上の道路に2m以上接する接道義務を満たす必要があります。
しかし、通路幅が足りない場合は再建築の可否が問われ、住宅ローンの審査にも影響しやすいでしょう。
建築できる場合でも、奥まった位置による日当たりや風通し、資材搬入のしやすさを確認される傾向があります。
さらに、通路部分の使い方によって、駐車のしやすさや生活動線も変わります。
三角形や多角形の不整形地も、建物配置や駐車スペースを具体的に示す準備が重要です。

地盤の状況と造成コスト

田畑や埋立地だった土地は、地盤がやわらかい場合があり、購入後に必要な工事費を見通すため、地盤調査の結果が重視されます。
軟弱地盤と分かった場合は、地盤改良工事という補強工事が必要になり、購入後の予算に影響するでしょう。
また、傾斜地や高低差のある土地では、切土や盛土などの造成工事が発生することがあります。
古い擁壁がある場合は、土砂の流出を防ぐための補強や造り直しも検討されます。
地中に古い基礎や、井戸が残っているケースもあるため、撤去費用がかかる可能性もあり、事前確認が大切です。
事前調査の資料をそろえておくと、買主へ土地の状態や費用の目安を説明しやすくなるでしょう。

売れない土地を持ち続けると結局どうなる?

売れない土地を持ち続けると結局どうなる?

前章では、土地が売れない原因について述べましたが、そのままにしておくと管理の負担が増える可能性があります。
ここでは、活用していない土地を持ち続けるとどうなるのかについて解説します。

長期的な維持費の負担

土地を所有している間は、利用していない場合でも固定資産税などの税金が毎年かかります。
固定資産税は、毎年1月1日時点の所有者に課されるため、相続後も支払いが続く点をあらかじめ把握しておきましょう。
住宅が建つ土地には、住宅用地の特例がありますが、管理状態によっては適用が外れる可能性があります。
また、建物を解体して更地にすると、特例の対象外となり、税額が上がる場合も考えられます。
草刈りや樹木の剪定、柵の補修、現地確認の交通費なども積み重なるため、長く持つほど負担は増えていくでしょう。

災害時の責任と復旧費用

空き家や古い塀が残る土地では、台風や地震のあとに周囲へ影響が出ないよう備えが必要です。
民法には、土地工作物責任という考え方があり、建物や塀の不具合で損害が出ると責任が生じます。
たとえば、屋根材が飛んだりブロック塀が倒れたりすれば、修理費や対応費が必要になるでしょう。
自然災害がきっかけでも、日頃の管理状態を確認される場合があるため、点検の記録を残すことが後の対応に役立ちます。
また、倒れた建物の撤去や土砂の片づけなど、敷地内の復旧費用を所有者が用意する場面もあります。
そのため、定期的な見回りや写真記録を残しておくと、万が一の対応を落ち着いて進めやすくなるでしょう。

建物の老朽化と近隣への影響

管理されていない土地は、雑草や枝が伸びやすく、景観や通行のしやすさに影響することがあります。
夏場は蚊やハエなどが増えやすいため、近隣の衛生環境に配慮した定期的な手入れが必要です。
また、人の目が届きにくい空き地は不法投棄をされる可能性があり、見回りや柵の設置、草刈りの継続が役立ちます。
投棄した方がわからない場合は、処分費を所有者が負担することも考えられるため、早期発見が大切です。
空き家がある場合は、防犯面の不安を減らすために戸締まりや、外観管理も続ける必要があります。

相続した未利用の土地を手放すための対処法

相続した未利用の土地を手放すための対処法

ここまで、そのままにしておくリスクを解説しましたが、手放すための解決策もおさえておきましょう。
最後に、未利用の土地を相続した場合の対処法について解説します。

買取や分筆による売却

一般の購入希望者が見つかりにくい土地でも、不動産会社の直接買取なら話が進む可能性があります。
買取は、不動産会社が買主になる方法で、仲介手数料を抑えやすく、現金化までの流れも早めです。
また、土地が広すぎる場合は、1つの土地を登記上で複数に分ける分筆も選択肢になります。
一部だけなら需要がある土地や、相続人の希望が分かれる土地では、分筆によって売却の方向性を整理しやすいでしょう。
ただし、測量や境界確定には費用がかかるため、事前に必要な期間と費用を確認することが大切です。

自治体や法人への寄付

売却が難しい場合は、自治体や公益法人への寄付を検討し、維持管理の負担を整理する方法があります。
公益法人とは、地域活動など公益性のある目的を持つ法人で、条件に合えば受け入れ先になることがあります。
しかし、管理費が大きい土地や利用予定がない土地は、受け取りが難しい場合も少なくありません。
そのため、事前に担当窓口へ相談し、必要書類や税務上の扱いを確認しておくと良いでしょう。
また、自治会や町内会へ相談する場合は、地域でどのように使える土地かを伝えることも大切です。
相続土地国庫帰属制度も選択肢ですが、建物がある土地や境界が不明な土地は対象外となるため、要件確認が必要です。

相続放棄という選択肢

売却や寄付が難しい場合は、相続放棄も選択肢になりますが、ほかの財産への影響も考える必要があります。
相続放棄とは、預貯金などのプラス財産と借金や、土地などの財産をまとめて受け継がない手続きです。
家庭裁判所への申立ては、相続開始を知った日から3か月以内が原則のため、早めの財産調査が欠かせません。
期限を過ぎると単純承認として扱われる場合もあるため、迷うときは専門家へ確認しておくと安心です。
また、放棄後も現に土地を管理している方は、次の管理者へ引渡すまで保存義務が残る場合があります。
相続人全員が放棄するケースでは、相続財産清算人の選任費用も含めて、総合的に検討しましょう。

まとめ

相続した土地が売れにくい理由には、駅から遠い立地や旗竿地などの特殊な形状、軟弱地盤による追加工事が挙げられます。
売れない土地を放置すると、固定資産税などの維持費が毎年かかり、災害時の損害責任や近隣トラブルのリスクもあります。
不要な土地は、不動産会社の直接買取や分筆売却、自治体への寄付、3か月以内の相続放棄などを状況に応じて検討すると良いでしょう。

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